京一と晴美は浜辺で海水浴。始とムリョウ、八葉たちは「祭りクラブ」第一回会合を開催。瀬津名と瞬は宗谷岬までの駆けっこ競争。誰もが夏休み最後の日を楽しむなか、那由多だけは沈んだ表情でシングウの力について思いを馳せる。
夜、浜辺で顔を合わせた瀬津名とジルトーシュには何かいわくありげな雰囲気が……?
「我々は宇宙人と交流しています」――新学期を迎えた朝、またもや政府が突然の発表。政府の宇宙外交については何も知らなかった真守一族はとまどいと憤りを隠せない。一方、ムリョウの元には「新たなる脅威来る。注意」との阿僧祇からの警告文が。
そして始が部活にいそしんでいる間、家には突然の来訪者が――。
阿僧祇と瀬津名の家を襲う連夜の襲撃。業を煮やした瀬津名は敵の正体を掴むための証拠物件をジルトーシュへと突きつけ、知っていることを白状するように迫る。
一方、種子島宇宙開発センター。声明発表会見を控えた官房長官が宇宙人に襲われ、記者会見場に宇宙外交の中心人物として姿を現したのはなんと……?
メディア委員長・稲垣ひかるから「祭りクラブ」についての取材を受ける始。その様子をうかがいにきた那由多は、始の目的が「神輿下ろし」にはないことを知り、ある申し出をする。が、始らが天網神社に集まったとき、種子島に宇宙人が来襲し那由多は――。
そして始が父から譲り受けた携帯電話はとてつもない映像を受信する――。
今や「祭りクラブ」の活動を仕切っている那由多。この日は祭りの記録映像を見せようと大張り切りだったが、画面に映し出されたのは意外にも――。
それでも能天気な始に那由多は「神輿下ろし」がもつ真実の意味を口にし始める。その頃、晴美は京一を十一年前「空蝉の秘儀」のときに悲劇が起こった場所へと誘い――。
九州山地に宇宙人の一団が出現、山づたいに天網市へと向かってくる。これを阻止しようとする西日本のマモリビトはほぼ壊滅。援護に向かった晴美の父も命を奪われ、晴美は宇宙人の狙い、シングウの要である京一を囮に連れ出す。タタカイビトでありながら何もできない那由多たち。そして学園から姿を消したムリョウは――。
ボロボロに傷ついた姿で現れたムリョウ。その謎を百恵たちによって解き明かされ、愕然とする那由多。学園ではムリョウに関する勝手な噂が撒き散らされ、登校したムリョウの周りでまたひと騒動が起こる。一週間後、小学校の文化祭で模範演技を披露する「祭りクラブ」。見学に行こうとする途中の那由多を晴美が引き止め――。
晴美に連れて行かれた銀河連邦の宇宙船の中で、那由多は傷ついたマモリビトたちの壮絶な光景を目にする――。
一方、ムリョウは運動部部長たちの半ば因縁めいた脅迫を受け、宮ノ森中学との対抗戦に柔道部助っ人として出場することを約束。試合当日、敵方の助っ人として現れた妙見彼方という人物にはどこか謎の雰囲気が――。
突然京一に呼び出された始。なぜ那由多やムリョウと平然とつき合っていられるのかと問われ、とまどう。が、京一の心の中にある思いを知り――。
一方、妙見の正体が百恵の元へともたらされていたころ、当の妙見はムリョウと共に海の彼方のある一点を見つめていた。人間の目では捉えられないはるか沖合い、そこには――。
天網市上空に巨大宇宙船が出現。それは政府と共に銀河連邦への加盟を共謀する者が呼び寄せたものだった。真守家当主として決断を迫られる百恵。が、すでにその動きを察知していた百恵は、宇宙連盟の船を呼び寄せる。
対峙する二つの巨大宇宙船。連邦、連盟、政府、そして真守一族が一堂に会し、いよいよ地球の運命が決する――。
マモリビトである天網の民だけでなく、転入組の面々までもが続々と登校。とまどう生徒会の面々。意を決した八葉は、天網市にまつわるすべての秘密を打ち明ける。
一方、磯崎先生は地球の運命を左右する真の存在「判定者」の正体を突き止める。シングウが地球に眠り始めたはるか昔から地球を見つめ続けた「判定者」とは――。
宇宙に出現したサナドンの存在を感じ取った那由多は、生身のまま宇宙へと向かう。
シングウの戦いを見守る全世界の人々。サナドンにとりこまれていくシングウの哀しい嗚咽が宇宙に響き渡る。が、やがて蘇ってくるシングウの本来の姿。それはもはやシングウではなく、太古の戦いにおける「勇者」の一人、「ムゲン」――。
シングウを再び封じ込めるために宇宙に向かう「判定者」。明らかになるすべての因縁。太古の三勇者のうち一人はシングウとなり、もう一人は判定者となり、残る一人は――。そして瀬津名の正体――。
「ムゲン」に呑み込まれた那由多を救うため、始はムリョウと全生徒の力を借りて闘いの場・宇宙へと飛び立つ。そして――。